Mozilla の役割と責任
Mozilla コミュニティ - Mozilla コミュニティには Mozilla に貢献しているすべての人たちが含まれます。それは、コードを書き、ソフトウェアをテストし、ドキュメンテーションを書き、Web ページやアプリケーションを開発し、Mozilla のために主張している人たち、あるいは、なんでも Mozilla を便利にし成功させる手助けとなるその他の多くのことをしている人たちです。ある人は個人的なボランティアとして、ある人は自分たちの教育機関を通じて、また他の人たちは会社の仕事として参加しています。毎日の活動が行われている Mozilla のディスカッショングループやメーリングリスト、インターネットリレーチャット (IRC) チャンネルでなされる貢献を通じて、またその場での関係を通じて、これらの行動が最終的に Mozilla プロジェクトの方向を決定するのです。
mozilla.org - mozilla.org は、コミュニティの活動が組織化されている、バーチャルな組織です。Mozilla Organization は、Mozilla を成功したオープンソースのプロジェクトに、成功したオープンソースの製品にするために働いています。コミュニティの中にはより形式化された役割がたくさんあり、それらは以下に記述されています。さらに、一部の人たちが mozilla.org は独立した法的実体になるべきだという提案をしたため、mozilla.org のスタッフメンバーはこの可能性を評価し続けています。
mozilla.org スタッフ - mozilla.org のスタッフメンバーは、プロジェクトのための全般的なガイダンスを提供しています。これには Mozilla そのものの開発や、Bugzilla のような Mozilla への貢献者たちに使われるツールセットの開発、開発インフラの維持、コミュニティの形成、新しい開発者の可能性の援助、プロジェクトのための全般的な方針と手続きの作成が含まれます。mozilla.org スタッフについての詳しい情報と スタッフメンバーのリスト が入手できます。
mozilla.org スタッフアソシエーツ - スタッフアソシエーツは、mozilla.org スタッフとの関わりや、スタッフへの貢献を通じて、Mozilla コミュニティに専門的なサポートを提供します。mozilla.org スタッフアソシエーツについての詳しい情報と スタッフアソシエーツのリスト が入手できます。
ドライバー - ドライバーは mozilla.org のために日々プロジェクトマネージャとして行動しています。詳しい ドライバーについての情報 が入手できます。また、ドライバーのリストは Mozilla 開発ロードマップ の プロジェクト管理セクション にあります。
モジュールオーナー - モジュールオーナーは、mozilla.org スタッフがコードのモジュール開発のリーダーシップを委任している人です。これには、モジュールにチェックインされる準備のできたパッチの認可を含む、毎日のモジュール管理に関係のある責任の部類が含まれます。モジュールとモジュールオーナーに関する詳細 が入手できます。また、モジュールオーナーのリストは www.mozilla.org/owners.html でご覧いただけます。残念なことに、オーナーのリストは 2001 年 12 月時点のもので、現在のものではありません。mozilla.org スタッフが改善したデータを集めているところです。
スーパーレビュー担当 - スーパーレビュー担当は、ツリーの全般的な状態、インターフェイスの使い勝手、品質全般、API や XPCOM の使い勝手、Mozilla コーディングガイドラインへの執着に関する効果の点からコードを検査している、指名を受けた強力なハッカーたちのグループです。スーパーレビューはたいてい、モジュールオーナーによるコード検査をフォローし、スーパーレビュー担当の認可は普通、Mozilla へコードをチェックインするために必要とされます。コード検査とスーパーレビューについての詳しい情報は mozilla.org のコード検査プロセスのための FAQ でご覧いただけます。現在のスーパーレビュー担当のリスト は、スーパーレビューについて記述したドキュメントの中でご覧いただけます。
Bugzilla コンポーネントオーナー - Bugzilla コンポーネントオーナーは、コンポーネントに対して登録されたバグのデフォルトの受取人です。誰かがバグを登録したとき、その人は、そのバグが誰に割り当てられるかを指定します。しかし、バグの報告者によって明確な指定がされていないときは、そのバグは Bugzilla コンポーネントオーナーのもとへ行くことになります。コンポーネントオーナーは、定期的にバグ・レポートを確認し、バグを適当なオーナーに再割り当てし、存在するテストケースを確実にし、重要な修正の解決に向けて経過を追跡し、コンポーネントのバグを管理することが期待されます。いくつかの場合、Bugzilla コンポーネントオーナーと、関係するモジュールオーナーは同じ人であることもあります。しかし、多くの場合は違う人が担当しています。
Mozilla のコードを利用しているプロジェクトや企業 - Mozilla のコードは幅広いオープンソースのプロジェクトや商用製品を制作している企業に利用されています。このリストは常に増え続けています。2001 年 7 月現在の、一部の Mozilla をベースとした製品やプロジェクトのリスト があります。このリストを更新するために、mitchell@mozilla.org へメールを送ってください。
各スタッフメンバーの重要な条件は、特定の Mozilla をベースとした製品への関心とは別に、全体としての Mozilla プロジェクトを気に掛けることです。スタッフメンバーは別々の企業で働き、別々の関心を主張します。しかし、私たちは組織とプロジェクトのインフラをうまく機能させるという共通の仕事を分かち合っています。そうすれば誰もが (私たち自身も含めて) コードをよりよく動かすことに集中できます。私たちの多くは、全員ではありませんが、mozilla.org の活動で働くために、それぞれの雇い主から雇われています。
スタッフメンバーは、広範囲の問題、主にプロジェクト全体に影響する問題を扱っています。範囲が小さい問題については、私たちが ドライバー や モジュールオーナー とやってきたように、スタッフは特定の分野について専門的技術を持つコミュニティのメンバーに権限を委任しようと試みます。プロジェクト全体に影響する問題には、ロードマップやマイルストーン計画、Mozilla 1.0 への到達、コード検査プロセス、セキュリティに関わるバグの処理、Mozilla の Web サイト再編成 (これは遅れている状態です) などが含まれます。
すべてのスタッフがすべての問題に平等に関わっているわけではありません。スタッフ内部に形式的な委員会システムはありませんが、ある分野に専門的技術や関心を持っているスタッフメンバーが、それぞれの分野で指導的な役割を果たすでしょう。それにもかかわらず、スタッフメンバー全員がソースツリーの管理や私たちの Bugzilla の要請に特別の注意を払います。それらが私たちの主要な資産であり、問題が起きたときには私たち全員がその管理に関わります。
mozilla.org はバーチャルな組織ですから、形式的な雇用やスタッフのあいだの権力関係はありません。にもかかわらず、私たちは、確かな秩序の意識、責任の共有、コンセンサス形成、そして信頼によって運営しています。私たちはスタッフのあいだの普遍的なコンセンサスを求め、ギブ・アンド・テイクの意識を期待しています。私たちは、スタッフメンバーに、自分の意見を力強く述べるよう期待しますが、同時に、情熱的な意見が必ずグループに採用されるわけではない、ということも理解するよう期待します。コンセンサスが難しくなったときや、単独の意志決定者が必要になったとき、私たちは、技術的な問題については Brendan Eich に、政策や組織的な問題については Mitchell Baker に期待します。スタッフが、技術的な行動を Brendan が強固に反対した方向に向かわせたり、政策的な行動を Mitchell が強固に反対した方向に向かわせたりするのは、とても想像がつきません。もちろんこれは起こり得ますが、その可能性があるのは危険です。私たちは先頭に立ちます。それは、私たちを信頼している人たちが、私たちの使命の支えとなり、喜んで付いてくるからであって、私たちがこの地位への譲渡できない特別な権利を持っているからではありません。
スタッフメンバーは、Mozilla プロジェクトへの貢献者として自分の考えを表現しているときや、mozilla.org のために話しているときは、明快である必要があります。そして、スタッフメンバーは決定が達したあとにだけ mozilla.org のために話すことを、私たちは期待します。
これが 現在のスタッフメンバーのリスト です。私たちは、理想的な人数のスタッフがいるのか決心していません。大きすぎると、グループは扱いにくく、ボトルネックになってしまい、逆に小さすぎると、必要とされることができず、またボトルネックになってしまいます。将来のスタッフメンバーは、様々な才能を持ってプロジェクトに参加し、プロジェクトの欲求と自分たちの欲求を区別する能力を持ち、それに応じて決定を下すことを、私たちは期待します。私たちは、将来のスタッフメンバーが、mozilla.org スタッフへの参加を頼まれる前に、スタッフアソシエーツのメンバーになり、多分同様にモジュールオーナーやアクティビティオーナーにもなるだろうと予想しています。
スタッフアソシエーツは、私たちが 2001 年秋に作り出した実験的な地位です。この役割は次のような人のためにあります。
- スタッフの気を惹く問題の実例に取り組む経験と (あるいは) 素質を実証した人。それらは、ものの見方やコミュニケーション、問題解決のバランスを取り、異なったニーズを調和させるような問題である傾向があります。それらは最高級のハッカーであることとはまったく違い、異なった興味関心を必要とします。しばしばその 2 つは重複しません。
- 様々な活動で Mozilla に参加している人。(すなわち、コードの提供は貴重ですが、1 人ではアソシエーツの地位を意味のあるものにする見込みはないでしょう)
- 私たちのコンセンサスを基礎とした組織的なスタイルで働く能力をスタッフに実証した人。
- スタッフメンバーの専門的技術・資源の穴を埋めた人。
- 特定のプロジェクトへの興味と区別して、Mozilla テクノロジーの方向や、Mozilla プロジェクト全般に関心がある人。
- 気性によって、また、各自の雇い主が (もしいれば) これを許可する、という理由の両方から、コミュニティ全体の利益のために決定ができる人。
アソシエーツはスタッフの議論や意志決定プロセスへインプットを提供することで、mozilla.org スタッフをサポートしています。アソシエーツはまた、問題を調査し、スタッフに背景となる資料を提供するかもしれません。アソシエーツは mozilla.org のために語りませんし、「@mozilla.org」のメールアドレスを持っていません。
アソシエーツの役割は mozilla.org スタッフへ参加するステップかもしれません。そうでなければ、アソシエーツとスタッフメンバーが期待したほど協調作業ができない、ということを示すかもしれません。私たちはまた、もうスタッフメンバーに残るために利用できる時間が十分ないが、私たちがそれを手に入れられる時はいつでも探すインプットを持っているスタッフメンバーのために、この役割を使うかもしれません。
これが 現在のスタッフアソシエーツのリスト です。
ドライバーは mozilla.org のマイルストーンリリースのために、プロジェクト管理を提供します。ドライバーは、与えられた mozilla.org リリースのために、どのバグの修正が重要かというガイダンスを、開発者に提供します。ドライバーはまた、ツリー管理決定の部類を作ります。ドライバーは、マイルストーンリリースのためにトランクがフリーズされたあと、また、マイルストーンがリリースされるまでのマイルストーンブランチの管理において、特に活動的になります。この期間中、ドライバーは大変綿密にチェックインを見守り、すべてのパッチはチェックインされる前にドライバーによる検査がたいてい必要とされます。この検査は、コードそのものの技術的なメリットに集中したものではありません。私たちはそのために検査とスーパーレビューを利用します。ドライバーは、マイルストーンブランチのために提案された修正が、既に適切なレビュー担当によって検査・認可されていることを期待します。代わりに、ドライバーによる検査は、マイルストーンリリースへの特定の修正の重要性や、特定のパッチによって引き起こされる安定性とパフォーマンスへのリスクに焦点を合わせます。そのため、ドライバーはこのように言うでしょう。「これは優れたパッチですね。すぐにトランクにチェックインするか確認してください。でもマイルストーンリリースは明日です。私たちは今のところ、マイルストーンをリリースする前に 2 つの確認できたパッチを待っています。ですから、このパッチを現在のマイルストーンブランチへチェックインしないでください。」
そのため、ドライバーであることは、時間があることや、積極性、Mozilla のツリーへのチェックインに集中する能力が必要とされます。多くのドライバーは、全員ではありませんが、もともとプログラマーです。ドライバーはツリーに精通している必要があります。いつパッチがチェックインされたか、どのパッチがツリーをリードにしているか、どのパッチが、パッチと、パッチの中の従属性、決定的なパッチの修正における経過の間で、復帰と相互作用をさせているか、といったことについてです。
この関係のレベルは常には必要とされませんが、マイルストーンに向けてトランクがフリーズしたときから、マイルストーンがリリースされるまでに必要とされます。すべてのドライバーが、各マイルストーンに、あるいは各マイルストーンの毎日に、平等に関わっているわけではありません。たとえば、Mozilla のマイルストーンリリースは、ドライバーにとって特に不便な時間にできあがります。もしかすると、彼らの雇い主には同時期に予定されたリリースがあるかもしれません。あるいはドライバーが受けなければならない試験を控えているかもしれません。このような場合、私たちは、自分がそのリリースに向けて役に立てないということを他の人たちに知らせるよう、ドライバーに頼みます。
現在のドライバーのリストは、Mozilla 開発ロードマップ のプロジェクト管理セクションでご覧いただけます。