Mozilla Japan 第 2 回セミナー & Developer Meeting レポート

レポート: Andreas Bovens

Mozilla Japan は 3 月 2 日、東京都内のホテルで 第 2 回セミナー と開発者向けの Developer Meeting を開催しました。セミナーでは、瀧田佐登子理事の司会のもと 3 人のスピーカーを迎え、有意義なセッションが行われました。

セミナー

まず、Mozilla Corporation 事業開発担当バイスプレジデントの John Lilly 氏が Mozilla プロジェクトの歴史を簡単に紹介し、Firefox ブラウザの現状に焦点を当てました。リリース後 1 ヶ月間のダウンロード件数を見ると、Firefox 1.0 は 1000 万回を突破し、Firefox 1.5 では 2000 万回に達しました。現在、Firefox のユーザは世界中で 5500 万人にも上るとのことです。市場シェアに関しては、ヨーロッパで 20.1%、北アメリカで 15.9%、オーストラリアとその周辺で 18.6% と好調な動きを見せています。一方、アフリカ (9.4%)、南アメリカ (5.8%) とアジア (8.8%) ではまだそれほど普及が進んでおらず、日本では、アジアの他の国よりさらに低く 4% 前後で推移しています。

そのため Mozilla Corporation では昨年以降、日本市場における Firefox のマーケティング戦略を強化し、状況の改善を図っています。その取り組みの一環として、Firefox 1.5 のリリースに合わせて Yahoo! とのパートナー契約を結び、日本語版の初期設定スタートページや検索エンジンを Yahoo! JAPAN に変更したほか、「Yahoo! コンピュータ」のページに Firefox のダウンロードリンクを掲載しました。また、Mozilla 技術を導入する日本企業を支援する計画も進行中です。

次にスピーカーを務めた Mozilla Corporation 技術担当バイスプレジデントの Mike Schroepfer 氏はまず、セキュリティ分野における Firefox の高い実績を強調し、問題が報告された際の迅速な対応は、適切なセキュリティ管理の基本であると述べました。Firefox のセキュリティ脆弱性へのパッチは、Internet Explorer の場合より平均して 3 倍早くリリースされており、そうした対応の素早さは Mozilla のオープンな開発モデルの優位性を示していると主張しました。

そのあと Schroepfer 氏は、今後の Mozilla 製品で期待される新機能を簡単に紹介しました。

セミナーの第 3 部では、拡張機能作者として有名な株式会社グッデイの下田洋志 (Piro) 氏に、Firefox 向け拡張機能の開発ノウハウについて講演いただきました。Firefox を構成する、XUL、JavaScript、CSS、XPCOM といった各技術の役割と相互作用について一通り説明した後、「Close All Tabs」というオリジナルの拡張機能を例に挙げて、一連の開発手法を解説しました。プレゼンテーションの内容は 同氏の Web サイト で公開されています。ぜひご覧ください。

Developer Meeting

午後 6:30 から行われた Mozilla Developer Meeting は、軽食を取りながら、よりアットホームな雰囲気の中で行われ、Mike Schroepfer 氏と、Mozilla Japan 国際化担当の中野雅之氏がプレゼンを行い、参加者の質問に応じました。

Schroepfer 氏の Q&A で挙げられた内容は次のようなものです。

中野氏は、Mozilla 製品における国際化の改善に向けた継続的な取り組みについて解説しました。今後数週間以内に、数多くの国際化バグが修正された Firefox 1.5.0.2 がリリースされます。また、Firefox 2 や 3 では、日本語の表示や入力周りがさらに改善される予定です。Web 開発者である私 [Andreas] の立場からはこの発展に称賛を送りたいです。特に、将来の Gecko エンジンにおける日本語表示に関する CSS3 サポートを期待しています。同氏によると、Firefox の日本における市場シェアを拡大するには、印刷出力の改善や、日本語特有のユーザインターフェイスの調整が求められるとのことです。

来日した Lilly 氏は、セミナーに関する ブログへの投稿 で次のように書いています。「今回のイベントでは、日本各地から多くの貢献者の皆さんに集まっていただきました。これほど人々の愛のこもったプロジェクトに参加できることは、私自身、非常に光栄に思います。」